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CATのアメリカ東海岸留学

CATのアメリカ東海岸留学

色々バレちゃったこと

古賀さん曰く「米国で苦労して大学を卒業した自負がある。弁護士から卒業証書というものを渡された。早急に大学に問い合わせる」。
 
アメリカの大学は卒業申請は自分でやるもの(卒業単位が揃っていたとしても、卒業を意図する学期のはじめに卒業申請をしなければ卒業させてもらえない)なのだが、申請をしたという記憶がなくなってしまったんだろうか?
 
アメリカの大学のシステムを知っていれば、「当時は卒業条件を満たした専攻での学位取得の意志がなく、続けて第二学士号を取得するつもりだったので卒業申請を行わなかったが、後々事情がかわり(たとえば永住権の申請など)学位が必要になったので、その手続きも含めて弁護士に手続きをお願いした」といった程度の説明は(たとえウソであっても、つじつまは合っている)思いつくだろうに・・・。


在籍していた学校名の一つを最初「CSU(カリフォルニア大)」としていたのを「UCLA(カリフォルニア大)」と訂正。さらに「CSULA(カリフォルニア州立大)」と再訂正し、これでもかと「UCLA(カリフォルニア大)」と再々訂正。
 
自分が在籍していた大学名も憶えてないんだろうか? あと、CSUをカリフォルニア大と(誤)訳するのは非常にセコいプチ学歴詐称。CSUは "California State University" の略で一般的な日本語訳は「カリフォルニア州立大学」。カリフォルニア大はUCLAなども含むUC(University of Californiaの略称)大学群 の一般的な日本語訳。一般的にUCのほうがCSUより格上とされ、わかりやすく言えばCSUをカリフォルニア大と訳すのは「東京○○大学」を「東大」と略する感覚に近い。
 
古賀さんの件で朝日新聞などに「カリフォルニア州立大とカリフォルニア大ははっきりいって格が違いすぎる」などと書かれてしまったし、TVレポーターなんかもCSULAでわざと「ここはUCLAですか?」などと学生に失礼な質問をしたりして、古賀さんのプチ学歴詐称ぶりを強調しようとしたがために、多少なりともCSUとUCの違いが日本の人に知られてしまったので、CSUに留学している(いた)留学生の人たちは、今までみたいに「カリフォルニアの大学に通ってるの、すごいねぇ」と単純には感心してもらえないかも。
 
余談:ニュースの森で「ここまでくると、なにが本当の古賀議員の経歴かわかりません」とコメントされていたらしい。
 
さらに、古賀さんがUCLA(かどこだか結局真実は不明だが)で通っていたとしたのがエクステンションだったために「エクステンション」という言葉もそれなりに日本の人に知られてしまった。エクステンションというのはたとえば日本のバスの車内吊り広告にある「○○大学公開市民講座」とかと同じようなもので、言わば「学校的テーマパーク」(入場料を払えば誰でも入れる)。広義では語学プログラムなどを含むこともあるので多少ちゃんとしているところもあるが、どちらにせよ履歴書などに書けるような経歴かというとかなり「?」。というわけで、エクステンションに通ってるだけなのに日本向けには「アメリカで大学に通ってるの」と営業していたなんちゃって留学生の人たちも説明に苦慮することになるかも。
 
自分の場合、あまり日本人がウヨウヨしている(つまりエクステンションに通ってなんちゃって留学を体験しているような日本人が多い)場所にはあまり縁がなかったのでいまいち実体験はないのだが、その実態を垣間見たことはある。

留学に先立って留学先を決めるために全米の何カ所かを回ったのだが、ボストンにもちょっとしたつてがあったので寄ってみた。知り合いの人に紹介してもらったハーバード大学の語学プログラムのディレクターの最初の質問はこうであった。(当たり前だがハーバード大学が提供しているプログラムとはいえ、あくまでもエクステンションなので誰でも駅前留学感覚で参加できる。)

ディレクター「キミは真剣に英語を勉強したいか?」
自分    「Yes」
ディレクター「それならここへ来ることはお勧めしない。」
      「遊び半分で来る日本人が多く、巻き込まれて結局ダラけてしまう人が多いからだ。」

まあ「日本人の多いところはなんとなくヤバい」という予感はしていたが、このディレクターの率直なアドバイスは今考えると非常にありがたかったと思う。そこらへんに「日本人の多い所避け気味スタイル」留学生活の原点があるのかも。

ちなみに日本人が多いところに留学する弊害については百年前の日本人留学生もすでに考えていたようで、この日記を書いた当時 jijo さんという方が、このようなレスをつけて下さった。

「山本五十六は1919-1921にHarvardのEnglish E-classに在籍してゐましたがその時Harvardには70人からの日本人留学生がいたそうです。そこで山本は自身の経験から後任の山口多聞(1921年留学組 後第二航空戦隊司令官としてMidwayで戦死。任海軍中将)にはPrincetonを奨め、駐米武官(1926-1928)時代 相談に来た 伊藤整一(1927年留学組。後 第二艦隊司令長官として大和艦上で戦死、任海軍大将)にはYaleを奨めてゐます。山本以降 日本海軍ではHarvard以外のIvy Leagueから留学先を選べという申し継ぎが出来てゐたようです。」



この件を解決するために緊急渡米した週末がちょうどPepperdineのホームカミングデー(同窓会みたいなもの)にあたってしまっていたこと。
 
そのため日本のマスコミにしっかりホームカミングデーを直撃され、卒業生などから「『物事に対して正直であれ』とする学校の方針に完全に反しています。Pepperdineに対する侮辱です」といったようなコメントをとられてしまっていたこと。古賀さんは「学友を捜すなどして調査したい」と言いつつもそれに最適なはずのホームカミングデーには結局姿を現わさず。
 
Pepperdine University は一言で言うと「金の力を借りて名門に食い込もうとしているお坊ちゃんお嬢ちゃん学校」。確かにランキングなどではそれほど悪くないところにつけているが、知名度の高い教授などを集めるなどしてランキングを押し上げる(というわけで潤沢な資金に裏打ちされた教育の質はそれなりに高い)のは、アメリカの金持ち私大にはよくあることなので、学生の質も含めた総合的な質では見かけのランキングほどのことはないと思われる。

「お金の力を借りても本人の実力不足でちょっと本当の有力大学には入れなかった金もちのお坊ちゃんお嬢ちゃんの受け皿」という表現を見かけたが、LAにはUSC(University of Southern California)南カリフォルニア大学)という Pepperdine よりワンランク上の有力私大があるのでけっこう当たってると思う。日本の大学で例えれば成蹊大、成城大あたりという印象。

ちなみに当時の日記には「TVで米国の大学事情に詳しいと謂うふれこみのYoko なんとかと謂う名前のバタくさい顔した体育会系の顔した女の人が『名門』と言ってたけど・・・」というコメントもついたが、自分は「その学校が『名門』かどうかは多分に主観によるので一般論で語るのは難しく、たとえばその Yoko なんとかも経営している留学斡旋業者が指定している学校は『名門校』と言っていますが、それは彼女の主観において正しいことなので他人があれこれ言えるのものではないのです」というレスをつけている。

 
余談:渡米機内で辞書を必死に引く(笑)古賀さんの映像が今も印象に残っている。ちなみに古賀さんは15年もアメリカに滞在していたのに議員アンケートには「日常会話程度」の英語力と回答していた。


日本の政治家のトンチンカンな発言。
 
菅氏 :「アメリカと日本では卒業の定義が違う」
小沢氏:「現実に大学に4年間通い、それ以前にほかの大学で2年間、計6年間
    も学校で勉強しているのでいわゆる詐称というたぐいのことではない」
 
つまり留学して6年間学校と名のつくところに在籍さえしていれば、日本でキャリアとして評価してもらえるということ?


専攻は "Art"(単なる美術)だったのに日本語では商業美術としていたこと。
 
(某掲示板には「ドロップアウト系留学生が最後に行き着く専攻だよね」とのコメントが・・・。)そして実技系クラスの多い専攻なはずなのに、議員職に留まりながら「単位を取り足して卒業する」と宣言したこと。


マスコミや自民党が「卒業したかどうか(卒業証書の有無)」に固執したこと。
 
これは内容(成績)よりもまず卒業(学校名)を気にする日本の学歴文化の表れ?
 
ちなみにアメリカなら卒業証書(偽造は非常に簡単だし、扱いはむしろ自室などに飾るためのインテリア)よりもトランスクリプト(成績表)の提示を求める。もちろんトランスクリプトには卒業の有無も書かれている。アメリカで就職や進学などの際に求められる学歴資料も卒業証書ではなくトランスクリプトで評価の際には大学名よりもまず成績を見る。(かといって、アメリカでは大学名は学歴評価に関係ないというのは大きな誤解。日本ほどでないにせよやはり大学名は評価に影響する。)トランスクリプトは在校生や卒業生が請求すればすぐに発行してもらえるし、卒業の有無(もしくは民主党が一時の主張していた「卒業必要単位の履修は終えていた」こと)の確認であれば成績部分を黒塗りにして公開すればよい。


これをふまえた上で、さらにトンチンカンな政治家の発言。
 
「就職活動などのために卒業(式)を待たずに帰国しているケースもかなりあり、だから卒業証書を受け取っていない人もかなりいるはずである」
 
「だから今回のケース(卒業証書を提示できない)が議員辞職にあたるのであれば、かなりの人数が辞職に追い込まれる可能性がある」
 
つまり卒業証書を提示できないという程度であれば問題にすべきでないということ?
 
卒業証書は(所詮インテリア扱いなので)何十枚でも発行してくれるし、いくらでも郵送してもらえる。卒業式に出られない場合にももちろん郵送してくれる。
 
この事件の後に、海外の留学歴を経歴に入れていた議員の何人かが「こっそり」その部分を経歴から削除してたけど、証拠を示せないほどのたよりない留学歴を今まで経歴に入れてたってことですかね?

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(2007年9月2日更新)

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